ピースコンヤング88とジョイントバルブ
ピースコンというのは、かつて日本のエアーブラシの先駆者であり代名詞であったオリンポスというメーカーが出していたエアーブラシの一シリーズ名です。エアーブラシは空気を送って細かな霧状にした絵の具を噴霧する機械のことです。いわゆる塗料のスプレー缶との違いは、自分で調合した色や缶スプレーにはない色を噴霧できる、細かな調節を利かせて色をつけたりグラデーションなど作ることが出来るなど。筆塗りでは不可能なことができます。
今では模型などの塗装用か塗装のプロが使うものというイメージが強いですけど、かつては絵画のための道具として登場しました。もっとも絵を描く道具としては結構高価であり、使いこなすにはそれなりの技術が必要とあって、さほど一般的ともいえないものでしたが。私が子供の頃はエアーブラシを使うのは憧れでしたね。ただオリンポスのエアーブラシ本体だけでも安いので二三万、空気を送るコンプレッサーとなると最低五万円くらいかかりました。無論まだ模型の塗装に使うのも一般的ではありませんでしたが、いつかは使いたいと思ってたものです。そんなおり、親父が見本市に行ったときに景品としてもらってきたのが、このピースコンヤング88なのです(以下ヤング88と呼称)。
ヤング88はシリーズ中でも簡易タイプと呼ばれるもので、特徴はシングルアクション(エアーを出すのと塗料を出す二つのことを、ボタン一つの押し込みで一度にすること。逆に細かな調節はしにくい)とエアブラシをエアー缶(ガスを入れた缶)に直接くっつけて使えるところです。そう、入手したこのタイプはエアー缶を使うのが前提のセットなのでした。その分コンパクトで安上がりなセットでしたが(うちのを見ると5,900円とあります。もちろん消費税などありません。当時としては画期的な安さでした)、エアー缶自体のコストはそれなりに高く結局学生には使いづらいもので、まともに使ったことは殆どありません。
しかしまあ最近プラモをまた買ったため、今度こそ使おうかと思い、引っ張りだしてきたのです。入手したのが三十年くらい前のもので、前に出してから十数年か二十年ぶりくらいです。ポリのパッケージは紫外線で黄色く変色しボロボロ、端っこがパリパリに割れてます。エアー缶も多少錆びもきてますが、中身、まだ残ってます(笑)。フロン入りですが。
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