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『日本沈没/妖星ゴラス』 OST CDにまつわる話

 1991年に発売された表題のCDを購入しました。BOOK OFFのネット通販「ブックオフオンライン」で偶然見つけたので。もちろん中古です。

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 内容は、映画『日本沈没』のOST(オリジナルサウンドトラック)と映画『妖星ゴラス』のOSTの一部の混合。写真はライナーの表紙。CDは一枚なので、1~34番が『日本沈没』、35~64番が『妖星ゴラス』の曲。『日本沈没』の作曲は数多くの映画音楽を作った佐藤勝。『妖星ゴラス』はあまり映画には携わっていない石井歓の作曲です。

 『日本沈没』はvapから1996年にサントラが出ていますが、曲数は同じ。M(ミュージック)ナンバーが曲名に入ってませんが、元の曲名も同じなので、おそらく中身は同じでは。音質も特に書いてないので多分同じ。本編で使われたOSTと、シングルで発売された「日本沈没・テーマI」と「~テーマ・II」が入ってます。ちなみにこの二曲だけがステレオで、他は『妖星ゴラス』のも含めて全てモノラル録音。

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 写真はライナーの裏表紙。『妖星ゴラス』は、このころまでサントラはまともに出ていなかったようです。ライナーによれば、同年これの直後にキングレコードからCD化された『SF特撮映画音楽全集 第5集』に何曲か入っていて、それと一緒にすると『ゴラス』のサントラが完全版となるそうな。全集はLPで出ていたので、これのCD化に合わせて残るサントラをCD化したんでしょうかね。amazonのページには『ゴラス』が入っているとは書かれてませんが、検索して調べるとちゃんとありました。
 実は『妖星ゴラス』には海外向けにステレオテープ音源もあったそうで、その後SLC(サウンドトラック・リスナーズ・コミュニケーションズ)というサントラ専門レーベルから1995年にステレオ完全版としてサントラCDが出ています。本当はそちらが欲しかったのですが、一万二千円前後のプレミア価格に断念しました。

 さてLP『SF特撮映画音楽全集5』のジャケットでは1トラックに一まとめにされてましたが、CDで曲名が判明。タイトルからすると10曲あるのかな。

 4. 「妖星ゴラス」:「妖星ゴラス」メインタイトル/妖星ゴラスと隼号
   /園田艇長の葬儀~「俺ら宇宙のパイロット」/地球を救え
   /ジェットパイプ点火~怪獣マグマ出現/地球大移動
   /エンディング~ゴラス地球を去る

 「メインタイトル」と「エンディング」などはこのCDにも入ってますが、曲名に違いが無ければ8曲がこのCDにはありません。ただこのCDのライナーにはゴラスの全曲表があって、穴の空いてる曲数は13曲なんですよね。曲名も全集のものとは少し違う。まあ15秒くらいの曲もあることだし、続けて入れてそのまま一緒にしてタイトル変更してるのかもしれません。

 写真はライナーに乗っているゴラスの全曲表。左端の数字がこのCDでの曲順で、─になってるのはこのCDに入っていない曲です。見えにくいでしょうが、(見やすいようリサイズし直しました)一曲目「M1 メインタイトル」の左端は35です。そこから数えると、このCDで何曲目がなんという曲名かわかるかと。

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 このCDに入っているのは30曲で、表が正しければゴラスのOSTは全43曲となります。1996年に出ていたSLCのサントラは全45曲なのであれ?と思ったら、「俺(おい)ら宇宙のパイロット」のバージョン二種類のカラオケが足されていたり、一部曲名がこのCDの物(サントラ表)と違ってたりします。
 すりあわせをしてみると、46「M18 突貫作業」がSLC版(海外向け)では19「60日のロス」になっていたり(比べると同じ曲だった) 、54「M29 宇宙ステーション帰還」がSLC版では30「危機迫る地球」という名前になっていて、さらに本来の56「M31 危機迫る地球」が32「特別放送」と名前が変わっていたり。これらはまあ曲名や順番が違うだけです。

 ではSLC盤で二曲増えてるのは何かというと、おそらく「俺ら宇宙のパイロット」絡みで二曲増えてる。サントラ表を基準に見て、映画本編でヘリに乗って歌う「バージョンI」が三曲、キャバレーで歌う「バージョンII」も三曲あります。ところがSLC盤ではどちらも四曲あるんですよね。「バージョンI」のノーマル以外は、実はサントラ表とこのCDを見ると、61「M8T2 未完成品」と62「PS-50 別テイク」しかありません。

 ややこしいのですが「バージョンI」の違いを書くと、「M8T2 未完成品」は伴奏だけで、「PS-50 (別テイク)」が男性合唱入りで伴奏がちょっと違う。映画本編のヘリのシーンで印象的な太い前奏はM8T2のもので、PS50の前奏は明らかに違います。で、なぜ未完成だったり別テイクなのかといえば。
 ライナーに書かれていた文によりますと、
 『ダビングシートのM8の部分には「これにPS50の唄がMixされて完成となります」と記載されていますが、実際には、PS50の前奏及び後奏をM8に差し替え、更に男優陣のコーラスを重ねたPS51が本篇に使用されています』だそうです。
 つまり「M8T2 未完成品」が聞き慣れた前奏だと思ったのも「PS-50 (別テイク)」が聞き慣れないと思ったのも、まさしくその通りだったわけです。男優陣の声がないので別テイクというのも間違いではなく、劇中に挿入された元のものは「PS-51 俺ら宇宙のパイロット」(バージョンI)であり、それは『SF特撮映画音楽全集5』を買って聞くしかないってことですね。ただ、中盤の伴奏は違いますが、この「M8T2 未完成品」は普通にカラオケにも使えると思います。ただSLC盤で増えている一曲。39は普通に「カラオケ」と書かれていて40は「素材」、41はなぜか「I 」としかないので内容は一切不明。「未完成品」と「別テイク」と、あと一つはなんでしょうね。実際に使われたPS50の唄無しカラオケなんでしょうか。

 さて「バージョンII」のほうですが、このCDには41「PS-61 俺ら宇宙のパイロット(バージョンII)」と63「PS-61A 俺ら宇宙のパイロット(バージョンIIカラオケ)」、64「PS-61A 俺ら宇宙のパイロット(バージョンII未使用分)」の三曲が収録されてます。最初のは言わずもがなキャバレーで、久保さん演じる金井以外(彼は別のところに行っている)のパイロットたちが女性らと踊りながら歌うもの(歌詞の一番だけで二番は無し)。男優だけで歌ったのか、もうグダグダな感じに合いの手などが入っていて、まあ酔っぱらいの唄というところです。でもこのシーン好きなんですよね。もうちょい声合わせろとは思ったけど。歌い終った後の拍手も入ってます。このあと二瓶さんがカウンターに酒貰いに行って、シブい男(演ずるは後の死神博士もとい天本英世さん)にイヤミ言われて仲間のところに退散するんですよね。
 で、こちらは伴奏はそのままだったらしく、63「PS61A」は普通に本編に使われたPS61の「カラオケ」です。問題なのは64「PS-61A 未使用分」。これ、キャバレーのシーンにも混じっていない、男性ソロの歌です。伴奏は63番のカラオケですが、歌うのはただ一人。ただ歌手名は書かれてないので、誰なのか不明。一応素人ではなさそうですが、かなり鼻にかかる歌い方で、いかにも昔のムード歌謡の歌いっぷり。ライナーには、どの場所に使う予定だったのかは不明とありました。まさにマイナーなお宝といったところですが、まあ正直凄く良いというものでもないので、マニアにしか楽しめないかな。

 SLC盤にはバージョンIIも一曲増えているのですが、バージョンI同様、劇伴使用品以外は42「カラオケ」43「素材」44「(無印)」としかなく、どれがどれかも不明でもう一曲が何か分かりません。バージョンIIははっきり「カラオケ」が元からあるので、44番あたりが怪しいのですが……もしかっすると増えた二つはこのCDにもあるモノラル版なんだろうか?SLC盤はステレオ音源だそうですし。

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 写真はCDの裏面。『日本沈没』から『妖星ゴラス』まで全64曲。

 さて違いなど書いてきましたが、ネット検索していると、なんとこのCDの企画に関わった人のブログ記事を発見しました。「TORIさんの特撮放談」というブログの「特撮CD懐古録 ビクター8枚(2)」という記事です。2014年の記事ですが、mixi日記 2011年02月19日分を一部修正&追記とあります。この記事の後半に、このCDを企画した時の思い出が語られています。映画版『日本沈没』のサントラだけだと短いので、TV版の曲も入れようとしたけど諸事情で断念。それならばと『SF特撮映画音楽全集5』を補完できればとこうした構成にしたんだとか。こちらはビクターレコード、あちらはキングなんですけど、ファンとしては素晴らしいファインプレイと申しましょう。ブログには自己紹介は見当たりませんでしたが、ライナー見ると『妖星ゴラス』の構成・解説に「高鳥 真」とあるのでこの方でしょう。ありがとうございます。あとは『全集5』を買うだけ!(笑)

 ここで若干救われたのは、SLC盤は海外向けのステレオ音源だったので、元々モノラル録音の映画の正確な劇伴はこのモノラル版であり、それを聞くためにはこのCDと『SF特撮映画音楽全集5』が必要なのだ(ってのは偶然だけど)、と書かれていたことです。確かにオリジナル通りなんだから、貴重なのは間違いない。現在出ているDVDでは日本語4chステレオなんてのも入ってますけど(笑)

 ただ、記事の最後に「……でもそれもあと数年のうちに東宝ミュージックさんから2枚組の単独盤が出るだろうから余命幾ばくもないな(^^;」とあるんだけど、未だに出そうにないですね。というか「ゴジラ」シリーズの各サントラ、いい加減再販してくれないだろうか。佐藤勝の『ゴジラ対メカゴジラ』、完全な形でなおかつブルースペックCDあたりで是非。『宇宙戦艦ヤマト』のように。

 ところで、それでもステレオであるSLC盤も欲しいなあと思いつつ、元が海外向け音源なら海外版も出たんじゃないか?と検索していたところ、CDは見つかりませんでしたがなんとMP3のダウンロード音源が売られていました。しかも amazon.co.jp で。おまけにたった600円。正規販売なのか権利とか大丈夫かと思わなくもなかったけど、安さと200円引きクーポンがあったので、思わずポチリ。

 タイトルは“Gorath: Calamity Star - Original Film Soundtrack”で、全37曲・約46分。データを見ると2012年表記で、著作権はMach60 Musicとあります。販売元と同名ですが、検索するとiTunesやGoogleでも売ってました(ちょっと高めで)。Amazon.co.UKでも同じ名前で出てました。全37曲なので、当然「俺ら」の別テイクなどは無いのですが、なんと「バージョンII」と「グランドキャバレー」も無しでした。上で書いたSLC盤と同じ曲名の入れ違いもあったので、海外向け音源に英語名着ける時に間違えたのかしら。二曲無いのはもしかしたらLP用に削ってたのかなとも思いますが。そういえばSLC盤では「グランドキャバレー」は「俺ら」バージョン違いなどの後、最後に付け足しのように入ってるんですよね。
 SLC盤の詳細なデータか感想があれば分かるんですが、ここらへんはもやもやしてしまいます。

 以下、25日、追記。

 おっと書き忘れてました。
 amazonでのレビューには既に書いてたのですが、Media Goでリッピングしたあとでふと「俺ら」で検索してたら何故かこのCDの「俺ら宇宙のパイロット」が出てこない。不思議だなと検索外してアルバムからよく見てみると……「僕ら宇宙のパイロット」になってるではありませんか!(笑)。バージョン、別テイクなんのその、このCDに入っている五曲とも誤字。なんだその優等生なパイロットの歌は。というわけで、リッピング後はタイトルデータを「僕ら」から「俺ら」に変更必須。Media Goの場合「並べ替え」の振り仮名も一応確認しましょう。にしても、Media GoのデータベースはgracenoteなのでそこのCDデータが間違っているわけですが、これ修正できないのかねぇ。

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