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VS-5400Q使ってみたレビュー。V4-unit。

 今回はVS-5400Qの特徴たるパーツについての話。

 最大の特徴はV4ユニット。雲台と三脚の間に付けて雲台の角度を自在に操れる優れ物。まあこれが目当てで買ったわけですが。大まかに言えば三脚のエレベーターを本体のセンターポール(センターコラム名称が普通だけど、V4ユニットのセンターコラムとややこしいので)から独立させ、垂直だけでなく水平、左右にも動かせるようにしたもの。

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 エレベーター本体は外側のパイプの中にギア付きエレベーターのパイプが入っていて、左側から固定してるネジをゆるめて右側のハンドルを回すとギアで伸びる。外側のパイプは約28mm径、内は20mmかな。外側パイプのエレベーター側にはリングがあって(縦にローレットの溝が入ってる部分)、そこを締めると摩擦係数が上がり自重で引っ込むのを防げます(重いカメラを付けた状態で合わせると摩擦係数が高くなりすぎて逆にエレベーターの操作に邪魔になるかも。GX7程度ならさほど問題なし)。この入れ子状のエレベーターを二軸基部を介し普通の三脚の雲台と座の間に取り付けることで、雲台の位置の自由度が増すことになります。単純に言えば、これまでセンターポールのエレベーターの高低差分の縦の二次元移動しかなかったものが、大体半径約20cmほどのドームを持つ円筒形(高さはセンターのエレベーターの長さに約20cm以上足される)の三次元移動が可能になるわけです。

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 V4ユニットのエレベーターの伸びしろは正確には205mm。ちなみにユニットを水平にしたところ、三脚中心から伸びない端っこまで40mm。そこからエレベーターパイプの雲台の付く座面まで15mm。つまりユニットを使うことで(水平にした場合)、最低この55mmに雲台の底からボール中央までの長さを足した分、三脚本来の軸よりカメラ取り付け軸が前に出ることになります。付属雲台QHD-53Qの場合は底からボール中央まで45mmなので、ユニットを水平にした場合(雲台のシューを直角にした場合)通常でも100mm前に出てるわけですね。ユニットを垂直にした場合は、三脚の軸からユニットの軸まで45mm分、カメラが後ろにズレてることになります。まあ普通は特に問題になりません。

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 三脚のセンターポールとは二軸接続。写真は横からの構図です。真ん中に白い三角の指標があり軸の側面キャップを指してますが、外側に小さい12個のくぼみと内側に大きめの8個のくぼみがついてますので、簡易ではありますが角度が読み取れます。あまり用途が思い浮かびませんけど、とりあえず星空写すときは角度が役に立つんだろうか。
 接続部は三脚の座に雲台の代わりに付けるようになっていて、ネジの径は日本の一般的なUNC1/4径ですが、アダプタ使ってるので外せば海外で一般的なUNC3/8径にも使えるはず。はずというのは、ユニットが外れなかったので未確認(笑)。なので公式の説明通りです。

 売りの一つは「バーサタイル・スイング・センターコラム」という仕組みで、グリップを握るワンハンドでユニットの固定、フリー可動、向きなどを操作できること。これは他社の製品にはありません(ぶっちゃけ二軸雲台の1ストップ式システムの延長かと思いますが、それとエレベーターの合体が独特)。外側パイプの手元にあるゴム製グリップを持って、パイプを右にひねると固定、左でフリー(三脚同様のロックの向きのアイコンシールあり)。横回転と縦回転を同時に固定するので、フリーにすれば、水平下の角度は三脚と支柱である程度制限されるものの他の向きはほんとに自由自在。ビデオ用雲台のようにオイルフリュードではありませんが(縦軸はともかく、横軸はフリーにしてもねっとり回るのでオイル入れてるかもしれない)、簡易ビデオパン雲台として使うこともできます。まあこれでパンするときは上下も動くため、ビデオだと多少上下にゆれる可能性もありますが。あくまで静止画用での位置決めには使い勝手のいいユニットだということです。

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 また、パン回転と上下可動が同時なので、静止画のパノラマ撮影には向きません。ユニットを水平にすれば回転軸とカメラ位置が最低10cmずれますし(大まかにいえば回転軸から離れるため歪みが大きくなる可能性がある)。固定からフリーぎりぎりまでゆるめると一応上下運動より回転しやすくはなりますが、いずれにしろ無駄に力を入れないよう注意する必要があります。またユニットを垂直にするとグリップ側が脚の間に来るので脚が邪魔で回転させられません。三脚の脚を第一段階の角度にした状態で、エレベーターを伸ばさないでグリップが写真のように脚に当たらないようユニットを回せるのは、約30度ですね(ユニットの目盛りより)。ほぼ平行だから、脚の角度も30度か。

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 あれ、てことは……斜めにすれば三脚のセンターと合わせられる? ……おお、ユニットのエレベーターを伸ばさず角度を30度にすると大体カメラの軸が三脚の垂直線上だ。なんだ、これでユニットは固定、三脚のセンターポールの固定を外せば普通の三脚と同じ程度にはパンできるか。
 上下に揺らさずパンできないという上の言葉は訂正します。VS-5400Qの三脚のエレベーターは単にまっすぐのセンターポールが刺さってるだけなので(ギアなどない)、ネジを緩めるとセンターポールごと回転します。つまりV4ユニットのパンが固定されても回せるわけです。但し三脚のセンターの穴が微妙にポールより広いので、完全にゆるめてから回すと上下にガタつきまくります。三脚側に衝撃を抑えるためスポンジらしい緩衝材が貼られてるので回転させると摩擦でひっかかるのでしょう、振り子のようにぐわんぐわんと揺れます。今ネジで固定するとポールと内径に1mmくらい隙間が出来るから、半径0.5mm弱くらいサイズが違うのかな(ポールはアルミなので、膨張率とか考えての隙間かも。アルミは鉄の倍近く膨張率が高いらしいし、夏になってみないと隙間がどれだけ縮まるか分からない)。だから、少しネジって片寄せておかないと駄目。あとこの場合は当然エレベーターは双方とも使えません。三脚のセンターポールはささってるだけなので、ネジをゆるめたら当然伸ばした状態での固定も出来ませんので。

 まてよ、レンズのノーダルポイント(本格的なパノラマ撮影にはノーダルポイントが取れて回転する専用品がいいらしい)が大体三脚の軸上に来るよう、カメラを後ろ向きに付けたユニットを斜めで固定し、回転させればいいんじゃないか? ……試したところ、一応できました。レンズのノーダルポイントは調べてないので大体ピントリングあたりと仮定して角度固定、三脚のセンターエレベーターを弱めに締めて回転。ただ、グリップが三脚の向こう側になるので、回すのは大変でしたが。室内で試したので写真は上げませんが、二重になったり切れ目らしいところはぱっと見分かりません。コレについては、また外で撮影してから検証してみたいですね。

 もっともやはり三脚軸の回転は微妙なので(がたつかないように締めすぎると、回すときに三脚が動きそうになる)、正確にするならパノラマ雲台を付けたほうがいいだろうけど。専用品は高いが、ベルボンのプレシジョンレベラーはそこそこ。これを三脚とV4ユニットの間に付ければ、VS-5400Qだけよりもっと綺麗に出来そうな気がする。角度の指標なんかもあるし、手持ちパノラマ機能に頼らないでもできそう。プレシジョンレベラーは他のパノラマ雲台より安いのでいいかも。懐に余裕ができたら考えてみよう。

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