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『劇場版 Fate/stay night-UNLIMITED BLADE WORKS』鑑賞。

 表題。結局、時間作って(というか行くって言って出ただけだが)観に行きました。

 自由民権記念館は、実は初めて行きました。まあ今日もエントランスまでしか入ってませんが。正面からエントランスに入って、右奥にあったドアの奥が自由民権ホールですが、なんのことはない、多少大きめの教室といったところ。傾斜も殆どなく普通に座ると前の人の頭が邪魔でしたので(笑)、しょうがないから後ろから二番目の列あたりに座りました。おかげでスクリーンが2mくらい先の37インチTV程度だったりして、迫力はさほどなし。音はまあまあ、スピーカーは後ろにもあったのでサラウンドはちゃんと回ってましたが、電源ノイズみたいなジーッて音が時折流れて(しかも1分くらい)台無しになったシーンも。スクリーンあたりはかなりショボかったけど、投射も普通に映写機があるわけではなく、天井に固定された小さめの液晶プロジェクターらしきものでした。

 二回目、14時過ぎの回に行きましたが、わりと入ってましたね。100人ほどの収容数でしたが、多分50人少々いたのでは。入り際にもらったアンケート用紙には41番の文字。あとで抽選でポスターが数人もらえるとのことでしたが、終わって出て見るとその中に42番が……惜しい。

 以下は簡単に感想を。ネタバレはできるだけ無しにしますが、『Fate』を全く知らない人にはネタバレになるかな。

 本編は最近始めたばかりで、まだ序盤もいいところ。当然映画のルートなど全く知りません。映画は序盤から総集編というより予告編なみのシーンのツギハギで、まさにTVアニメや原作ゲームを知ってるファン向けの構成。わたしはある程度設定知ってるので、シーンが跳びまくっていても大体把握できましたが(ネタバレになるような設定あたりは、そういうものだと納得して深く追求しない)、まさによく知らないひとは見ても(特に中盤までは)なにがなにやらわからんでしょう。

 基本的に原作の本来の主人公は衛宮士郎ですが、この映画は正直主人公が誰だかわからない感じ。出番でいえば士郎は十分あるし、オチとポスターからしてアーチャーでいいとも思いますが、シナリオはともかく絵はそういう見せ方になってない気がする。個人的にはアーチャーの初登場のシーンをワンカットだけにしたのがどうもなぁ。原作のように長々と語り合ってもしょうがないとは思うけど、とにかく序盤は予告編並のカットの羅列なので、余計に芯になるキャラがはっきりしない。パンフレットなどで監督やスタッフが書いてたように、まさにこれが見たかったというシーン(主に戦闘シーン)が主役みたいな映画です。序盤から中盤でもっとも目を引くのが戦闘シーンで、中でも三人のサーバントと二人のマスターが入り乱れて戦う対バーサーカー戦はなかなかの迫力でした。……そーいや、バーサーカーの最後はえらくあっさりめだったけど、特殊能力の設定はどーなったの。なんであっさり消えたかがよくわからんのですが、ゲームだとちゃんと説明あるんだろーな。

 まあ聖杯戦争やらお話の設定でいくらか知らないのもあって、違和感あるシナリオはスルーしたわけですが、それでも最後までよくわからないのが「あのペンダント」。こういうアイテムのネタは時間ものなら定番ですけど、このお話の設定では正直つながらないというかオチに本当は直結しない可能性があると思うのだが、あれも原作では矛盾しないんだろか。
 時間ものジュヴナイルの傑作『猫の尻尾も借りてきて』では、同じようにいくつかのアイテムの移動がタイムパラドクスやら推理のもとになっていて効果的だったけれど、この話でのあのペンダントはあれほど確定してるとも思えない。または、たとえ「彼」が考えた推理通りだったとしても、別にタイムトラベラーが持っていったわけでもないのになんでアレが持っていたかという疑問も。とにかく第一の前提(あのペンダントは唯一のもので、お話中の移動ルートがはっきり判明している)がまず立証できないだけに、なんかこう設定知る知らないにかかわらず納得できない。ここらへんも、ゲームでは断定できるだけの説明になってるのかなぁ……。

 ネタバレといえる設定はいくらか知っていたので、映画で初めて知ってしかも驚いたのは、冒頭の言葉が指すのがアレだったことかな。アレがアレだという最大のネタバレはすでに知っていたのでさほど感動はしなかったけど、あの言葉が指すのは別のひとだと思ってました。なるほどなぁ。……まあしかし、あのオチになるネタバレは、おもしろいけれどあまり納得できない。歴史的英雄になって英霊となるのに、この時代どれだけのことをなせばそこまで行けるというのか。それとも極少人数にとっての英雄でも思いの深さだけでクリアできるだけの条件だったか。そこも原作見てから判断することかな。映画ではさらっとスルーしてるんではっきりわかりません。

 映画自体は、作画や音楽の完成度、それに終盤の流れを見る限りは十分良い出来でした。終わりよければ全て良しと言うなら。まあ終盤直前でも重要シーンの間はやはりかなり飛んだ感じで、プロット見てるようでしたけど。そういう映画だと思えば問題ないと思われます。あと、どこぞの批評に書かれてた「原作が成人向けなんだからHなシーンも入れれば」なんてのは、この映画みた感じと無駄だと思います。てかそんなの入れる余裕があったら、前半からしてシーンごとの比率を変化させてもう少し重点キャラにしぼった演出したほうがいいだろうに。見たいシーンを集めたといっても、やはりテンポ崩してまでHシーン入れるものでもないでしょう。


 でも物語としては、せめてあと30分ほど時間があったほうがよかった気はします。
 ファンというか最低限の設定を知ってることを前提とした映画としては先日見た『涼宮ハルヒの消失』と同様ですが、見せ場シーンを軸としたせいか物語として劇場版だけで完結するものという作りには正直なってない。お話が通じるだけの最低限のシーンを集めたせいもあってよけいツギハギも目立つ。
 時間を考えれば、いくつかのシーンは消したり足すことでもっとシンプルにできたはずだけど、そうなると原作の流れも無視することになるかもしれないから、しなかったのかな。そこがこの映画の弱点か。


 とさぴく@アニメの第二弾は、『劇場版トライガン』だそうです。まだ日にちとか決まってないけど、場所は同じ予定。

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コメント

 ペンダントについて。うろ覚えですけど。
 共通ルート冒頭で使用されたのを、被使用者が持ち続けます(→ルート2に繋がる)。拾得時点では魔力が僅かに残っていて、それがルート3で少しく鍵となります。
 ……だったと思う(笑)。

投稿: 翡翠 | 2010/07/26 00:37

>ペンダント

 本編まだやってないので映画のルートも他のルートもよくわかりませんが、とりあえず映画だけの話で言うと、使ったAさんが落していったペンダント(い)を使われたBさんが拾っていたんですよね(拾ったカットはなくてミスリードさせるが、あとで分かる)。で、その間にCさんがAさんに渡したペンダント(ろ)を、Bさんが客室?で見る。その後BさんがAさんに(い)を返そうと取り出す。ここで(視聴者には先に見た時点でわかるけど)唯一つしかないはずのペンダントが二つあることが、オチに繋がる伏線になる。つまり(い)と(ろ)が同じものという前提でこの流れ、時間ものにはよくある伏線なわけですが……。

 こういう伏線なのに、Aさんに返したものを何故またCさんが持っていたかということに触れられていない。実はBさんがちゃんと返してなかった(Aさん本人の目の前に出してるのに、返さないってことがあろうか)、またはAさんがBさんに再度渡したということになるのだろうけど、そういうシーンはない。画面に出てないだけでその後にそういうシーンがあってもおかしくないけど、オチに気づく前にそういうのは処理してくれないと、なんというか雑だなと。オチを見てからも、Cさんが複製でも出してたのかと誤解したくらいで(ネットで見たけど、あれは武器しか作れないそうですね)。

 というわけで、時間ものの伏線としては、そういう「あれっ? なんでこれで伏線なの? こういう伏線は逃げ道が出ないようにするべきでは」と思ってしまったところが残念でした。

投稿: やずみ | 2010/07/26 04:43

 現代時制でのペンダント授受の流れ(拾得以降)、すっかり忘れてました。ご説明で映画の流れを理解しましたが、ゲームの流れを思い出せません(笑)。
 ただ複製能力は、武器──刀剣類に限らなかったはず。土蔵に転がってる“消えない”複製やかん(?)を見て、Aさんが殺意を覚えた──でたらめな規格外の能力に──という描写がゲームにありました。しかし火器や機械そっくり(?)や半導体部品など(?)は、複製できなかったようような……。

投稿: 翡翠 | 2010/07/26 23:37

 複製、武器以外もできましたか。wikipediaでは武器だけみたいに書いてたので。あれは間違いか。

 やっぱりゲームやアニメ、漫画を見たファン向け映画なんだろなー。

 そういやそもそもの複製製造能力も、映画ではある戦闘開始時にいきなり剣出してたんで驚きました。その前に全く伏線無しにですよ。オチ知っていれば納得するけど、唐突だったなぁ。昨日ちらっと見た漫画版でトレースオン開眼のいいシーンがあっただけに、ああいう重要なシーンも全てカットされてるのはどうかと思いましたね。

 少なくともBさんCさんが主役なのは間違いないんだから、この二人に関する重要な伏線は物語中できっちり印象づけてほしかった。原作通りでなくてもいいので。そういう意味でも、この映画、ツギハギが過ぎるきらいはありました。どうせ飛ばしまくってるんなら、思わせぶりな台詞のカットだけでも入れるとかすればいいのに。

 または、飛ばすところはナレーションor字幕でも入れるとか(笑)

投稿: やずみ | 2010/07/27 02:16

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