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本の町、本の王国。哀愁の本屋さん。

 イギリスに本の王国があるそうな。
 それだけ聞くとなんじゃそりゃでしょうが、本の町とくるとなんとなくわかるでしょう。

 イギリスのヘイ・オン・ワイという田舎町に古書店がたくさんあって、膨大な量の古書が置いてあるとか。そもそもは1962年、一人の男が閉店した店舗を買い取り、そこを古本屋にしたのが始まり。いろいろあって町を敵にまわし、破産も一度したけれど、結果類まれな古書の町の始まりの地として世界中に知られる町になったとさ。

 いや、不覚にも全く知りませんでした。
 これもネットサーフィンのおかげ。

 ことのはじめは、古書とは全く関係なく(本というくくりでいえば関係ないこともない)竹熊健太郎さんのブログの「就職相談に不向きな先生」という記事でした。
 今や大学で教鞭を取っている竹熊さんが同僚である六田登さん(漫画家)と、自分らのような者に就職相談されてもなぁという会話がネタ。内容は面白いので読んでいただくとして、地方在住なので知らないのですが、記事の中に東京の某所に「私の志集」というプラカードを下げて立っている詩集売りのおばさんがいるという話が出てきます。それに興味を持って、最後にある北尾トロさんの文章へのリンクをたどってみました。

 北尾トロといえば、はてどこかで聞いた名前と思ったら、ドラマにもなった「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」なども書かれたフリーライターさん。いえこれ以外読んだことはないのですが(上のリンク先のサイトにある猫の日記は面白い)。他に下関マグロというどこか似た名前のフリーライターさんがおられて、最初それと間違えたかと思ったのですが、この二人はお知り合いで共著もありました。下関マグロさんというのは、以前見かけたところこれまた面白い記事を書かれてるのですが、ちょっと下の話方面なのでここでは割愛。
 なお最近驚いたのは、漫画家山本貴嗣さんの記事で下関マグロさんが高校の友人だったと書かれていたこと。才能ってのは集まるもんだなぁとか類は友を……(失敬)とか思いました。ところで記事では出身校のwikipediaの出身者に山本さんの名前が載ってないとありましたが、今みると既に載ってました。記事読んだファンの方が書かれたんでしょうかね。

 それはそうと、北尾さんが書かれたテキストがこちら「昭和の根っこをつかまえて 第2回『私の志集』の巻」。いや、これもなかなか凄い話です。確かに昭和らしい暗澹たる様相を備えつつも凄いエネルギーを底に持つひとのちから、とか感じます。

 で、その次。
 北尾トロさんの経歴見てると、2008年、長野県高遠町に「本の家」を開いたとありました。名前からして本屋か古本屋か図書館だわなと思い調べてみるとほぼ古本屋でもあるが飲食もするブックカフェだそうです。「日本にもヘイ・オン・ワイのような本の町をつくりたい」とあったので、そこで「ヘイ・オン・ワイ」とか「本の町」とはなんぞや?と気になったわけです。

 「ヘイ・オン・ワイ」についてはこちらのページに説明と写真があります
 「本の町」の成り立ちについては、そこで紹介されてるリンク先「松岡正剛」さんの記事が詳しいです。
 最近だとここの記事に本の町についての文献のリンクが。ヘイ・オン・ワイの公式サイトのリンクなどが貼られてました。

 いや壮絶な話だなぁ。このバイタリティがあればブースさんは破産してもまた成功しそうな気がしますが、創立者の思惑を超えて世界中に広がるというのも面白い。ヘイ・オン・ワイについての本はちょっと前のばかりなので、今本屋で探すのは大変かも。久しぶりに図書館行って調べてみるかなぁ。近所の図書館が建て直ししてから、まだ行ってないのです。

 「本の家」もなかなか魅力的なところですね。近所にあったらしょっちゅう行きそうなところです。地方にこういうお店があるのは、ちとうらやましい。ブログも読んでると楽しそう。

 あと、理想の本屋としてのステイタスはいまいちですが、ある意味ものすごい古本屋さんがありました。
 福井県会津郡只見町にある「たもかぶ本の街」。なんと買い取る本の代金代わりに土地やら木工品がもらえるそうです。本の買い取りは定価の10%ですが、紹介記事によればなんと1200坪の土地を入手した人もいるとか(単純計算で定価2100万円相当の本だとか)。


 毎日通いたい(好みの)本屋というのは、最近はもうありません。中学校のころに行きつけだったとあるビルの地下にある本屋が、生涯で一番のお気に入りでした。階段を降りると渋く焦がした木製の内装。電球色の薄暗くも温かみのある照明のなか、どこの喫茶店かと思うつくり(もしかしたらもともと飲食店の内装だったのかも)。広い中央の真ん中にレジカウンター。ウッドデッキの床と本棚、二三の小さな階段で繋がる小部屋のようなつくりと棚で曲がりくねった通路を歩いてコーナーを回る。奥の一角にSFの書棚があって、今は亡きサンリオSF文庫やハヤカワSF文庫、創元推理文庫のコーナーが……。反対の奥にはカウンターがあってコーヒーとか飲めたようです(通ってた当時はもう出してなかったかも。喫茶店入っちゃ駄目な中一でしたし聞くこともしませんでした)。

 小学5、6年のころに初めて入り、行き始めて二三年で閉店してしまったのが(噂では店長が東京に行かれたとかなんとか。他の場所にある実家の本屋は今も健在)非常に残念ですが、今でもここで買った文庫や地味ながらおしゃれなブックカバーは捨てずに古い本棚の片隅に残されてます。とにかく、未だに都会でも見たことない本屋でした。ああ青春の「ブック・イン・カタギリ」……。

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 写真は当時買った本。ジャック・フィニィの名作ファンタジー。左の『夢の10セント銀貨』はハヤカワ文庫FTの2で、昭和54年発行の初版(文庫のね)、右の『ゲイルズバーグの春を愛す』はFT26で昭和55年発行初版でした。『ゲイルズバーグ~』の表紙は当時人気の漫画家、内田善美さん(今は引退されてます)。中一のころか……ハッ、年は数えちゃだめー。

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 ブック イン カタギリのマーク、熊さん。カバーは茶色のざらっとした紙質。時代的に再生紙ではないでしょう。

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