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自らの手でさらそう、PC内部。

 翡翠さんのブログにて、PC内部にファンを増設したという記事が出てました。本体にではなく、PCIスロットに、です。うちでも以前からやってるので、今回はそれの披露と説明をば。

 ファンレスグラフィックボードを選びながらファンを付け足すのは本末転倒な感じですが、グラボの面倒な改造の手間もいらないし、大型ファンを着けられるので少しは効率よく低音になるという話もあります。もっとも直にGPUを冷やすわけでもなく内部のエアフローをぐるぐると回すだけで効率はさほどよくない気もしますので、ほんの気休めかもしれませんが。

Pict5360_r5
 うちのPC、FLORA440B1の側面がこちら。って、板のアップだと何が何やら。左奥が背面、右手前が前面。側面左下のほうに空気取り入れ用のスリットが入ってますが、内側からエアコン用フィルター付けてます。部屋の中は写さないよう狭くしておりますので前からは撮ってません(笑)

Pict5361_r4
 開けるとこんな感じ。そらもういっぱいいっぱい。PCIスロットには着けられるだけ着けてるので。下の方、ファンの向こう側に赤く光ってるのは、SoundBlasterX-FiのX-RAMというキャッシュ用メモリを積んでるカードだけにあるLED入りボックスです。ただの飾り。
 ファンに隠れて見えませんがPCIスロットには、確か一番下に玄人志向のSATAII用インターフェイスカード「SATA2EI3-LPPCI」(青く平たいケーブルがSATAケーブル)、他には「SoundBlaster X-Fi Fatal1ty FPS」、システムトークスのインターフェイスカード「SUGOI CARD UFG2(SGC-52UFG2)」(Giga/1394/USB2.0)、eSATAのブラケット、ELSAのTVチューナーカード「EX-VISION 1700TV PCI」が着いてます。順番は忘れましたが、側面ファンの後ろにうっすら見えてる端子はSUGOI CARDの端っこかな。

 翡翠さんとこで指摘されましたが、スロット横のファンのステイはJapanValueの「PK-PCF140」です。当然ファンも大きい径14cmを着けてます。ファンの電源はマザーのスロットの間にあったファン用空き端子から取ってます(グラボの奥に二つソケットが見えますがその下のやつ。上のはCPUファンのかな。背面ケースファンのコードはグラボの隙間を横切って下の方に付けてます)。残念ながらこの端子はSpeedFanでは検出されないようで回転数検出や制御はできません。

 室温が不明ですが側面閉じた状態でマザーのセンサー経由で温度を見てみます。EVEREST Home Edition ver.2.20(2006年と古いバージョンですが、これがフリーソフト版の最後のバージョンらしいです)で計測したところ、以下のようになりました。

 EVEREST → コンピュータ → センサー → 温度 の項に表示されてます。

 フィールド     値
 マザーボード 24 ーC (75 ーF)
 CPU     30 ーC (86 ーF)
 GPU     40 ーC (104 ーF)
 GPUメモリ 62 ーC (144 ーF)
 Hitachi HDS722516VLAT80 24 ーC (75 ーF)
 Hitachi HDT721010SLA360 30 ーC (86 ーF)

 PC起動して、ブラウザ起動してて約40分以上過ぎて安定してる頃でこんな感じ。HDDは三つありますが、三台目はインターフェイス越しの関係でS.M.A.R.T.値が前のと同じになるのでカット。一台目はマザー直結の内蔵PATA(ATA100)HDDを5inchベイに防振ヒートシンク付のマウントパーツ(サンワサプライに同等品アリ)を装着して固定、二台目は前に書いたインターフェイスカード越しの内蔵1番ポートのSATAの1TBでそのまま内蔵3.5inchベイに固定。最新の1TB SATA HDDは省電力ですが、エアフローと排熱のおかげで5inchベイの起動HDDのほうが温度は低いです。三台目はeSATAで外付けケースなので温度はこれより数度低くなります。
 時間は深夜4時~早朝6過ぎ、エアコン停止なので、室温も結構寒いです(笑)


 ちなみに側面の板外すとマザーやCPUやGPUは、19度、25度、34度と5度ほど下がりました。変わって前のHDDは29度、31度と上がってます(HDD使ってるとさらに上昇します)。これは側面を外したことにより前からの風が作られなくなったせいでしょう。側面外しのため前のカバーも外してるのですがそっちはエアフローにはあまり貢献してませんね。HDD温度上がってるわけですし。
 一台目の温度差が二台目より高い理由がよくわかりませんが、考えてみると──ヒートシンクが付いていようが冷たい空気にたくさん触れようが(横からはカバーされてるけど、前を外した分もっと冷たい空気に触れているはずなのに)、カバーがあって狭くても多少なりとも空気の流れがあるほうが冷えるということでしょうか。
 下手に側面板を外したり穴開けたりして横から空気を入れると前から後ろへのエアフローが悪くなるわけですね……一昨年買った店のPCのケースは側面に見事に二つ穴開いてますけど(一つはダクト付きでCPUファンの真ん前に、もう一つは下のPCIスロット横に)。側面板にもう少し大きめの穴があってもいいとは思いますが、穴開けるにしてもCPUファンの前にしてダクトをつけ、前後のエアフローの邪魔にならない程度にしておくのが無難か。さすがは日立、(当時としては)よくできたケースです。前にファンが着けられないようにされてるけど、昔のHDDだとそんなものでも大丈夫だったのかなー。剛性も悪くないしビジネス用(もともとPCIにごちゃごちゃ着けるものではないしCPUも遅くてぬるい)だけのことはありますね。

Pict5362_r4
 見た目でわかるとおりケーブルがごちゃごちゃしてますがそれは手前に持ってきてるからで、HDDからボードの前をへて背面ファンまではちゃんと抜けてます。閉じたときのエアフローがまあまあなのはどちらかといえば主な空気取り入れ口である前面や側面の穴のあたりにエアコン用のフィルター貼ってるせいかと。布団はあるわカーペットもあるわで窓はあまり開けないホコリ多い部屋でして、床に置いてるため必須。

Pict5364_r4
 低速14cmファンは結構静かです。指で止めてみましたが、音がほぼ変わりません──って他のファンがうるさいわけですけど。
 8cm背面ケースファン(90%に制御)止めると流石に音が小さくなります。CPUファンは8cmと小さめで(SpeedFanで80%に制御。約2250RPM)それなりの音。制御はずすと3900RPM程で爆音になります(店のPCはもっとうるさい)。試しに制御止めて100%にしてみたけどCPUの温度が変わらなかったので今の季節だと高速回転意味無し? ヒートシンクのスペックがこれくらいってことかな。もっと静かになる60%以下にするとじわじわ温度に変化があるので、静穏化は80%で。ケースファンはなんかSpeedFanや回転数が色々変わるので数値はいまいち信用できませんが。


 閑話休題。

 次に3D表示を繰り返すと温度はどうなるかも計ってみました。前後してますが、まずは側面を閉じた通常のケースで。試すのは3Dベンチマーク。CPUは殆ど使わずGPUだけよく使うと噂のゆめりあベンチマークです。うちのグラボはGeForce6800(無印)を使用したGIGABITEのファンレス「GV-R68128DH」。ソフトは1台目の起動HDDにあります。

 ゆめりあベンチv1.2 モニタのサイズもあるので解像度は中ごろで試してみました。

 1024×768 最高 5回分。
 12770  12895  12955  12998  12948

 フィールド     値
 マザーボード 26 ーC (75 ーF)
 CPU     37 ーC (86 ーF)
 GPU     45 ーC (104 ーF)
 GPUメモリ 61 ーC (144 ーF)
 Hitachi HDS722516VLAT80 25 ーC (75 ーF)
 Hitachi HDT721010SLA360 30 ーC (86 ーF)

 GPUメモリの1度は誤差として(終わった後また62度になったりしてました。もともとこの6800、オーバークロックとかするとメモリ温度が下がると噂になったほどで、チップの温度出しのバグではないかという話も。あとこのカードのヒートシンク、メモリから浮いてるのでメモリには直に効果ないと言われてます)、CPUも7度上がってますね。GPUは5度……CPUのほうが働いてる? 時間が短すぎるのでしょうか。

 重いのをということで最大サイズで測りました。ただ普段のモニタ解像度が1280×1240サイズのせいか何か知りませんが、左端が黒帯びのついたフルスクリーンに。これ数値あってるのかな。一応先のよりずっと少なく6000ちょいしか出てませんが。

 1600×1200 最高 で10回、8分ほど回してみました。ケースは通常状態で。

 フィールド     値
 マザーボード 27 ーC (75 ーF)
 CPU     37 ーC (86 ーF)
 GPU     48 ーC (104 ーF)
 GPUメモリ 61 ーC (144 ーF)
 Hitachi HDS722516VLAT80 30 ーC (75 ーF)
 Hitachi HDT721010SLA360 30 ーC (86 ーF)

 室温がわからんけど、ちょっとしか上がってませんし、冷却度合いはこんなものと思っていいのでしょうか。CPUはこれ以上上がらないようなのでやはりあまり使ってないんでしょうね。GPUはちゃんと上がってますがGPUメモリはやはり上がりません(ということはこれであってる?)。

 次に前面と側面板を外した状態で、
 1600×1200 最高 で10回、8分ほど回したときのもの。

 フィールド     値
 マザーボード 21 ーC (75 ーF)
 CPU     31 ーC (86 ーF)
 GPU     39 ーC (104 ーF)
 GPUメモリ 61 ーC (144 ーF)
 Hitachi HDS722516VLAT80 32 ーC (75 ーF)
 Hitachi HDT721010SLA360 32 ーC (86 ーF)

 当然ながら側面外したほうが温度下がってます。HDDは上がってるけど。GPUメモリがおもしろいほど変化ないなー。一応1度とか変わるのでデータ取ってないというわけではないのでしょうけど……。ヒートシンクの隙間の奥だし、空気がうまく通ってないのかも。

 試しに側面板外した状態で側面14cmファンを手で止めてベンチを二回分ほど回すと、上の10回回した結果よりマザーが1度ほど、GPUは4度ほど上がってました。側面外してるせいもあるでしょうが、ファンレスグラボで3Dを長く使う場合には、このステイとファンはないよりあったほうが良いようです。確実に。音も他のファンに紛れて実質全く問題ないですし。

 真冬の深夜から早朝なのでこれくらいですが、室温の高い昼間はもっと上がるでしょうね。うちでは他に比べるPCがないので、見てる方は自分のところと比べてみてください。ミニタワー以上の大きさでうちのより悪いエアフローってそうないとは思いますが……。
 夏になったらもう一度やってみますか。うちは三階の部屋なもので、夏は結構暑くなります。もっともPCつけるときはエアコンもつけますけどね。

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コメント

 検証、ご苦労さまです。
 側板を外したときのHDD温度上昇に対する考察は、なるほどと思いました。表面の熱の層を剥がすほうが、開放して周囲温度を下げるよりも良いんですね。

 しかし、吸気ファンを付けられないのは痛いですねぇ。代替として、排気ファンを二段重ねにしては如何でしょうか?
 写真で見るに、ファンをケース背面に密着させられなさそうですね。密着させられるなら、フレームにスリットが入ってないファンの二段重ねがベターでしょうけど。
 同じファンを二段重ねにし、電源分岐ケーブルで回転数を同期させ、通常時の回転数は現在よりも下げる。一段で回転数を上げる/回転数の高いファンに交換するよりも、効果があると思いますよ。

投稿: 翡翠 | 2009/02/02 23:34

 吸気ファンはよく前面下側に付きますよね。一応それ用っぽい穴もネジ穴もあるんですが、根がビジネス用ケースのため、PCIスロット前部はロングボード用のプラの支えが入ってます。無論今やロングボードなんて入れないので外してもいいんですが、前に試したところどうにも着けづらく止めました。
 しかしこちらに着けるのはいまいちかと今回の検証で思いました。いえ内部をより冷やすことはできますが、HDD用としてはそちらの風を弱めることになりそうで。

 3.5inchベイに延長板着けて、HDDを下げれば恩恵うけられそうなんですが、以前試したところ、左側側面からドライバー突っ込む穴がなくてHDD固定できず挫折。3.5inchベイの左側は最小限の穴しか空いてなくて標準ベイにHDD固定するときですら下段だとギリギリ。延長板が6段分くらいあれば上段のネジ穴で止められるのですが、あったのは最大3段分で上で付けると1段伸びるだけ。板を2枚重ねるというのもねぇ。不安定そうで。

 他に吸気対策としては吸気ファン付の5inchベイ用HDDアダプタを使用することくらいでしょうか。ただうちは5inchベイは3段しかなくて三つとも埋まってるので、大きなファンは着けられません。必然的に小さなファンが二個付いた1段分のHDDアダプタしかありませんが、そうなると騒音が前に増えることになりそうで躊躇してます。試してみないとわかりませんので、そのうち試してもいいですけど。

 背面の排気ケースファンは変換アダプタで大きめのものを着けようかと思ったのですが、周囲の広さが足らず、なおかつCPUファンにかぶさる形になるので止めました。おっしゃる用に二段重ねにするのも多分同じ。もっと薄いケースファンにして二段というのはあるかもしれないけど、これより薄いと効率のわりにさらに音がやかましくなって、二段の意味が無さそうな気も。
 CPUファンはゲタ専用のものなので変えようがないです。これも変換アダプタかまそうと思ったら排気ファンにかぶさるので中止。

 背面排気ファンを側面スリット付きファンにしたのは少しでも周囲から空気を取り込めるというので選択したのですが、効果のほどは不明。

 ただ排気ファンとCPUファンを100%に戻して少し試したところ、通常使用でマザーとCPUは1度下がりましたが、GPUは同じか下手すると1度上がり下がりしました。多分横の14cmファンからの風のバランスが崩れてグラボの廃熱が阻害されるんじゃないかな。通常の騒音とのバランスとしては今の80%、90%で取れてるかと。CPUファンはもう少し強めでもいいんでしょうがこっちがうるさいので……。

 ゆめりあベンチをしばらく回して試したところ、2度ほど普段より下がりましたので、重い処理するときはやはりできるだけ排気高い方がいいんですが。


 あと排気を多少なりとも上げるには、スロットにつけるシロッコファンか、電源を変えることですかね。古い電源なので容量も低ければファンも小さいんですよ。ただ狭い所にピタリとくっついてるので外すのが大変でしたくないだけですが。
 ただ今の電源って下部にファンが付いてますけど、これは後ろに付いてます。そうしないとメモリの熱を逃がせないので(メモリの上からカバーが電源に伸びてます)電源探すのも大変だったり。

 一番お手軽なのはPCIスロット用排熱シロッコファン。ただスロットが埋まってるので、どれか一つ(多分eSATAブラケット)除ける必要がありますが。
 結局の所、ファン付きHDDアダプタ、ファン付きグラボに変えろってことかなー。

投稿: やずみ | 2009/02/03 07:16

 二段がさね、無理でしたか。写真だと、CPUファンに干渉しなさそうに見えたのですが……。

投稿: 翡翠 | 2009/02/03 22:34

 ええと物理的に重なりはしないと思います。ギリギリ。8cmファンなので。
 ただ排気ファンは吸って外へ、CPUファンも吸って周りに、なのでCPUファンの真ん前に排気ファンが出っ張るのはエアフローとしては排気が阻害されるんじゃないかと思いまして。
 試してないので全く駄目かどうかはわかりません。そのうち暇ができたら試してもかまいませんが、同じファン二つ買わねばなりませんし(CPUの前に来るならスリット付きはまずかろう)。

 店のPCなどは側面からダクトが伸びててCPUファンの前に来てますので物理的に干渉するだろうけど、ケース排気には大きめのファンがつけられてるので家のFLORAよりはマシ。ただ電源の熱量が多いのか裏の熱気が凄く、モニタ前に座ってると結構暑くなるのでミニ扇風機PCにくっつけて(磁石付き足なので)回してます。静音の意味が無い。


 話戻すと、一番いいのは昔DellのケースにあったようなCPUファンの上にかぶさるダクトが背面に伸びてて排気、ケース内はその下につく排気ファンで排気というように背面に上下の排気口があるケースがいいんじゃないかなー。もしかしたらCPUのほうは吸気だったかもしれないけど、両方排気のほうが理にかなってる気はする。
 前方下部からダクト伸ばしてCPUファンの前に持ってくるなんてパーツもありましたので一度考えたこともありますが、PCI用ボードが増えるにつれ諦めました。

投稿: やずみ | 2009/02/04 01:46

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