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鳥海永行氏、ご逝去。

 アニメ監督であり作家でもある、鳥海永行氏が亡くなられたそうです。
 享年六十七歳、この時代にあってはまだまだお若いと思いますが、残念。
 慎んでお悔やみ申し上げます。

 新聞記事にもあるように、多分それなりに世間に知られた仕事としては『科学忍者隊ガッチャマン』や『ニルスのふしぎな旅』の監督でしょうか。さらに言えば『破裏拳ポリマー』に『宇宙の騎士テッカマン』、『ゴワッパー5ゴーダム』などもされてます。どれも(地元で放映したものは)楽しく見てた覚えがあります。もっともこれらを見ていた当時は特に監督とかスタッフにまだ目が行っておらず、私が鳥海永行氏の名前を覚えたのは実は小説からです。

 あー、そういえば去年の同じころ、同じタツノコプロ出身の脚本家・鳥海尽三氏が亡くなられたのですが、そのころ永行氏と間違って友人に小説の話をしてました。もし覚えてたら忘れて下さい。永行氏のほうが、私が好きな小説を書かれた方です。同じ作家でもあり名字も同じですが、出身地は違い全く関係ない他人だそうです。尽三氏のほうが12歳年上。

 鳥海氏はタツノコプロで演出、監督として成長し、一度タツノコプロを退社しフリーランスになって、その後タジオぴえろ設立に参加しました。押井守さんなどの師匠でもあるとか。

 ぴえろが出来たそのあとかな、朝日ソノラマのソノラマ文庫から作家デビューしたんですね。
 ちょうど当時もソノラマ買ってた私はどこか奇妙な絵柄とタイトルに引きつけられて一冊、もとい二冊の本を買いました。それが『フルムーン伝説インドラ』。上下巻の全2巻で、結構壮大な世界観を持ちつつわりとすっと話が進むファンタジーだかSFだかわからないようなお話。悪く言えば『百億の昼と千億の夜』をより子ども向けにしてファンタジーに振ったような感じでした(当時の印象なので。今は話を全く忘れてるのでほんとかどうか不明)。表紙が高田明美さんでしたが、『うる星やつら』や『クリィーミーマミ』といった現代モノの印象とはまた違った絵でした。
 上下巻とはいえ壮大な世界観には足らない長さで、スムーズに終わりもったいないなぁと思ったら、あとがきか何かによればこれがどうもアニメ企画だったようで、なるほどと腑に落ちました。あとで知りましたが、タツノコプロ当時の企画で一応パイロットフィルムも作られたそうで、お流れになったものの、のちに上映会などで流れたころもあるそうです。『ガッチャマン』は子供のころの印象ではおもしろい程度でしたがもうちょい大きくなったあと見ると物凄いハードな話で、そういうハードさが子ども向けとはいえ小説でもよく出てた気がします。

 そしてその後もソノラマ系でいくつか作品を書かれました。ソノラマ文庫はまだライトノベルと呼ばれるジャンルの祖と行ってもいいと思いますが、その朝日ソノラマがかつて出版してた雑誌『獅子王』も今のライトノベル雑誌の祖といってもいいでしょう。残念ながら判を変えつつも結局数年で休刊してしまいましたが(一冊除いて全部買ってたはず。今どこにあるかわからんけど)。
 話がそれました。その雑誌『獅子王』でまだまだ新人の末弥純さんの挿絵とともに連載を持ってました。今でも覚えてるのは『水無し川かげろう草子』と『球形のフィグリド』の2シリーズでしょうか。『水無し川~』は平安時代という当時のジュヴナイルでは珍しい時代背景で、日本の歴史の闇に消え妖怪とされるようになったものたちの姿を描き、『球形の~』でも室町が舞台ながら、日本を追われ世界をまたにかける日本人主人公の流浪の旅を描くという壮大な物語でした。『水無し川~』では坂田金時(金太郎)が主役の前後がおもしろかったなぁ。検索してると『水無し川~』が評価されてる記事が。

 とにかくソノラマ系でいえばこの2シリーズがダントツにおもしろいのですが(いえ他のもおもしろいですよ)、当然ながら随分昔に絶版状態。悲しいけどこれを機会に朝日ノベルズのシリーズで復刊してくれないものだろうか。『球形の~』などは雑誌休刊の間にはさまったりしてのちに第二部が始まったもののすぐ終わり、最後どうなったかも覚えてない口ですし。

 あと、ソノラマ以外のところでも書かれてるのですが、そっちはほぼ持ってないんです。多分イラストで避けてよく著者名見てなかったと思うんですが、あとでしまったと思ったことが何度か。今も鳥海氏のWikipedia見てたら、電撃文庫の『光の騎士伝説』……まさに回避しそうなタイトルだなぁ……古本屋探すか。


 追記。
 26日(月)の地元新聞朝刊に(Webでは25日分のニュース)、「23日の0時ごろ、死因は心不全」と載っていました。

 わざわざ追記したのは、ついで。地元あたご劇場の館主「水田兼美」氏の訃報が同時に載っていたから。享年89歳。犬をいっしょに載せてよく宣伝カーがわりの自家用バン(ステーションワゴンタイプ)で走ってましたっけ。最近お悪いとは聞いてましたが……。ご家族でされてる小さな劇場なので息子さんなど大変だろうとは思いますが、できれば続けてほしいです。シネコンのおかげで、今や唯一残った地元映画館なので。店から歩いて2分だし。
 お悔やみ申し上げます。

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コメント

おじゃまします。

・・・あぁ・・・また一人思い出深い方が逝ってしまわれましたね。
妻にもこの記事のことを知らせたときに「えぇ!?・・・」とショック隠せませんでした。

妻はニルス、私は一昨年csで放送した旧ポリマー・・・いずれも世代的にくるものばかり・・・・・・・ほんと悲しいっす・・・。

逆に世代的に活躍していたスタッフとかの名前を見かけると「あぁまだ頑張ってらっしゃるンだ・・・」とほっ・・・としたりしますね。笹川さんとか板野さんとか・・・w

投稿: 海(旧:栃木の海坊主(笑))  | 2009/01/30 11:24

 栃木の海坊主改め海さん、こんにちは。これからは海さんだけでいいんでしょうか? 読みはウミさん? カイさん?

 ニルス、最近もNHK-BSでぼちぼちやってますが、いい作品ですよね。ポリマーはもちろんテッカマンも私は殆ど見たことありません。なにせ放映してなかったもので。タツノコプロの鳥海さんとしてはガッチャマンかゴーダムしか知らないってことですが、前述のように当時は監督に注意してなかったので印象は薄いです。

 しかしまあ子供のころに親しんだ番組のスタッフさんが鬼籍に入られる……寂しい話ですが自分が大人になったということか。独り身なだけに全然意識しないけど(苦笑)

投稿: やずみ | 2009/02/01 05:04

・・・あぁっ!すみません。
・・・海坊主の海(うみ)でよろしいでスヨw

・・・もしよろしければ「ポリマー」(csからのモノですが)でしたらお送りしますが?いかがでしょ?

曽我部(がべ)さん若いなぁ、青野さん、テンション変わらないなぁ・・・てな感じです。

投稿: 海(うみ)  | 2009/02/01 09:43

>・・・海坊主の海(うみ)でよろしいでスヨw

 了解です。

> 「ポリマー」

 送るとはDVDで?
 いえいえ、わざわざそこまでされなくともよろしいですよ。

 ……まあまた何かの機会があればついでに(笑)

投稿: やずみ | 2009/02/02 17:30

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