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さよならクドリャフカ。

 ロシアの宇宙開発で世界最初の人工衛星スプートニク1号が打ち上げられたのは、1957年10月4日。今年というか先月、50周年を迎えました(こちらに50周年記念としてすばらしいものを作られた御方が)。私が生まれる前なのでよくは知りませんが、スプートニク・ショックと呼ばれるほど全世界に衝撃を与えたそうです。何しろ人工衛星からの電波はよその国でも受信できますし、肉眼でも確認できます(スプートニクにはチェック用ランプなどないので、正確には望遠鏡使わないとわからないだろうけど)。世界最初の人工衛星の名前とその美しい姿は今でもよく知られています。

 そしてその一カ月後の1957年11月3日、スプートニク2号が打ち上げられます。こちらはさすがに1号ほどの知名度ではありませんが(名前も姿もね)、人類初の生物を宇宙に送り込んだという点だけはよく知られています。その生物は犬、今ではそこそこ知られているライカという名の犬でした──私も数年前まで知りませんでしたが、犬種ではなくて個体名でライカだそうです(吼えるという意味だとか)。ライカと呼ばれる犬種とは違う、小型の雑種だそうで。
 しかし彼女には(実験された犬たちはみな雌)ライカよりも、ある種の趣味人にはより知られている名前があります。それがロシアらしい響きを持つ『クドリャフカ』という名前──ちっちゃな巻き毛ちゃんという意だそうな──なのです。無論実際にニュースではライカと発表されたのだけど、改名の詳細は不明。色々説がありますが、結局のところどちらも研究員らがめいめい勝手につけてた呼び名の一つで、そのうちの一つがメディアに流れただけのようです。
 もう一つライカとスプートニク2号から切り離せないのが、片道切符の打ち上げだったことです。以後もいくつか実験動物を載せての打ち上げはありましたが、やはり第1号ということ、人類の最も古く親しい友人、犬への愛情などから世界各地から非難の声が出、今でも何かのシンボルとしてよく出てきます。世界中で観られる映画『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』などにも、主人公の想いとして象徴的に名前が出たおかげで、宇宙に興味のないひとにも伝わったり(映画は1985年製作)。この映画では、彼女は宇宙に上げられ餓死したという打ち上げ当時の公式発表で進められますが(映画の時代設定が打ち上げの翌年なので)、実際の最後は後述する通りもっと衝撃的でした……。

 クドリャフカとスプートニク2号についてはこちらの「スペースサイト!宇宙開発史」ロシア宇宙開発史のページの記事「伝説の犬~ライカ~」で色々と詳しく書かれています。「スペースドッグ~犬の話~」の記事も含め、犬好きには涙なくしては読めません。

 というか前に他で初めて知ったのですが、2002年、当時の研究員によって初めて公式に明かされたクドリャフカの最後は衝撃でした。なんと最低一週間ほどの生命維持装置があったものの、実際は外壁のはがれによる断熱能力の低下などにより、6時間後には完全に生命反応がなくなっていたというのです。犬の生命反応他のデータはロシア上空時にしか発信されなかったそうで、実際のところ何時間でなくなったかははっきりしないようですが、それにしても……。

 この記事にも書かれていますが、ライカ、あるいはクドリャフカという名前とこの犬は色々な意味とともに宇宙開発に限らず、ずっと残っていくんでしょうね。しかし他にも犠牲になった犬たちがいたことも忘れてはいけない気がします。

 今回の記事のきっかけは2NNのリンク先のスレッド。そしてそこからのリンクの動画でした。

 元ネタはプレイしたことないので知らなかったけれど「ポップンミュージック11」という音楽系ゲームの中の一曲。クドリャフカがテーマになってる曲だそうで。そのフルバージョンと以前に作られたFlashの画像などとのミックスで作られたMADらしいです。歌は実際のライカ犬とスプートニクとは違いあくまでライカ犬をモチーフにしてるだけですが、しんみりする歌ですね(元のFlashもね)。
 さらに同じFlashも使ったMADがこちら。

 こちらの歌はもっとモチーフに忠実な感じで、スプートニク関連やFlashの画像もかなり使ってて泣けます。

 ニコニコに登録をされていたら、是非とも御覧あれ。

 あと本筋とは全く関係ないけど、米澤穂信さんの『クドリャフカの順番』もお薦め。ライカ犬の話ではないけれど、どこかせつない青春ミステリで、タイトルの意味がわかるとなんとなく納得。人死には出ません。ハードカバー。角川では在庫なしなうえにAmazon.co.jpでは1,680円のところ3,100円なんてプレミアついてますので、本屋か古本屋で探した方がいいかも。
 米澤穂信さんのサイトはこちら。「汎夢殿」。近況報告などもあっておもしろいです……しまった新刊もう出てたのか……。

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