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夏のアニメ上映会その二。

 夏休みアニメ旅行、第一日目Aプログラムの二本目。これも我ながら情けないけども、初めて聞いた『タムくんアニメ』。タイ出身のウィスット・ポンニミット監督、通称タムくんの作った自主製作の短編手書きアニメで、モノクロ、カラーあり。正直チラシの画を見たときは、そんなに期待してませんでしたが……これもまたいいです。DVD-CAMで撮られたそうで、これだけ客席からビデオ・プロジェクターで上映されてました。

 はっきり言って、画力はたいしたことありません。ヘタウマというやつです(どこらへんが上手いかというと、ちゃんとあの絵で動いてるところ)。というかまさにどーーっかで見た絵柄(具体的にはあげられないけど、日本の漫画の顔のパターン。しかも下手なところもどっかで見たような。ただそこが郷愁を誘う)。聞けばやはり日本の漫画が好きであこがれて、日本に語学留学もしてたそうです。んで、話もやっぱりどこかで見たような話があるんですが、タイミングとか演出がいいし、音楽も合ってる(音楽も自作だそうです)。もちろん絵柄の魅力で成立してるところもあるんですが、ワンアイデアの効いた話もありました。シンプルな話も、唐突で残酷な話も、あの絵柄と音楽でやられるとつい見てしまいます。DVDも出てるようですが、価格と似合うかどうかは人それぞれなので、買うかどうかはレンタルで探してからにしたほうがよいでしょう。雰囲気はこちらのサイトにあるトレーラーでどうぞ。注意として、このページは去年のものなので、上映はもうしてないはずです。

 一日目Aプログラムの三本目は、『春のめざめ』。2006年、ロシア、アレクサンドル・ペトロフ監督。昔『老人と海』という作品を見ましたが、油絵の手法でアニメーションするという、これまた職人芸の手書き?アニメーション。油絵の具をガラス──今はアクリルだそうですが──に塗っていくんですが、これも見てて唖然とする手法です。時間がかかることは当然として、その油絵の具が縦横無尽に変化しつつその渦の中から新しい絵が生まれてきて、そして消えていくようなところなど、頭の中で完成の絵とそこへ行くまでの流れが完璧にできてないと無理。砂を使ったアニメーション手法もありますが、正直あれ以上に色彩感覚や立体感覚が必要だと思います。
 前作と違い、今回は「三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー 第一回提供作品」という冠が付いてました。最近ジブリがコネを利用して?世界のアニメーションをコレクションとしてDVD出してますが、そのうちの一つ。
 んー、正直話は青臭いもので、精神の愛を理想としながら肉体の愛の畏れと欲望に悩み、優柔不断なため真実の愛もあこがれも失くす、思春期の少年の物語です。この手法、監督らしい見せ場は、妄想、幻想のシーンが一番で、さすがに秀逸な出来。シナリオ(原作あり)はなんか、どうにも歯がゆいというか恥ずかしい感じがしてたまりません。昼は子供連れも多かったけど──最後だったのでそんなにいなかったとは思うけど──これは思春期前の女の子とかにはわからんだろうなぁ……というか親が一緒に座ってて、いたたまれないんじゃないかなぁ(笑)
 ん、まあ手法は一番しんどい気がしますが、一日目の中で一番平凡ですかね。正直前作ほど楽しめる作風ではなく(青臭い青春ものだと、日本では純愛なんですが、向こうはなんでこう青いナンチャラなんだ)、ただ前作よりは美しい映画でした。女性が描かれてるせいでしょうか(笑)。オチの一つ前の小オチ、男ならそんなの気にすンなって思わず言いたくなりました。

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